「障害が価値に変わる社会」を創りたい吃音VR起業家の活動日記

日本に120万人、世界に7600万人いる原因不明の言語障害である吃音症を改善する世界初のVRプロダクトの開発と研究をしているMarkです。このブログでは、VRの進捗報告と、当事者の経験と研究から吃音の改善、悩みの軽減のヒントになるような情報を発信していきます。VRの研究開発を3年ほど行う中で吃音や心理学、VRの様々な研究論文や学術誌を読み漁り、吃音の支援団体でも活動を行い、実際に100名以上の吃音者とお会いしてきたので、その経験と研究ベースの情報を元に吃音の改善、悩みの軽減に役立つ情報を発信していきます。

ただ話す練習をするだけでは不十分な人も!吃音VRで吃音を改善するコツとは

どうも、Markです。

 

久々のブログ更新になりますが、今回は話す練習をただ繰り返すだけでは改善が難しいのではというテーマでお話しできればと思います。

 

 

 

場数をこなせば、慣れて、普通に話せるようになると考えている方が多いと思いますが、VRを累計150人の吃音の方に使ってもらう中で、実は場数をこなす人でも、吃音が改善できた人、あまり効果が出なかった人にはある違いがあることに気づきました。

 

 

それは、ただ話す練習を繰り返したのか、それとも別の要素も理解して、話す練習を繰り返したのかということです。

 

 

 

私自身、VRで話す練習ができる環境を提供していますが、人によっては、ただ話す練習だけだと改善しにくいなと思ってます。

 

 

 

大事なのは、ただ繰り返して、吃らないようにしようとするのではなく、不安症状にアプローチすること。これが繰り返し話す練習を行い、場数をこなした人で効果が出た人、出なかった人の違いとしてあるのではと考えております。

 

 

 

少しでも吃ったら失敗、全く吃らずに言えたら成功という風に成功体験の基準がどもるか、どもらないか、これしかない無い場合、なかなか、話す練習だけでは改善しにくいと感じてます。

 

 

 

吃音症状はすぐに言語症状が減るものではないので、1日、1週間、1ヶ月など繰り返して、短期間で言語症状が減ったかどうかだけを指標している場合、すぐに大きな変化は出ないので、挫折しやすいです。

 

 

 

なので、吃音の言語症状だけにフォーカスしていると、なかなか改善しにくく、言語症状以外での吃音の改善に繋がる要素、成功体験の積み方を学ぶことが大事だと考えてます。

 

 

 

そのためには、自分が人前で話す時に不安や緊張を感じる条件や状況を客観的に理解できるようにすることが大事だなと思ってます。

 

 

 

自分の吃音や不安を客観的に見れるようになることで、不安の要因を特定し、そこからその不安を減らすための対策ができるので、

 

 

 

ベストはただ、話す練習をするよりも、吃音の増悪因子や社交不安障害の仕組みについて理解して、勉強をしてから、話す練習をするのがベストだと感じてます。

 

 

 

実際、VRを使って吃音の改善実感、悩みが減ったという方はただVRで話す練習をするだけではなく、

 

 

 

話す場面に直面した瞬間に自動的に生まれるネガティブな感情や気持ちを記録するワークなども並行して行ったり、

(これは社交不安障害に効果的と言われる、認知行動療法という心理療法のワークの1つになります)

 

 

 

最初に吃ったら失敗、吃らなかったら成功と0か100かという思考で場数をこなすのではなく、小さな成功、小さな変化に目を向けることの重要性や吃音に併発する社交不安を改善するための技術などを学びながら、VRでの話す練習を取り組んで、効果が出てきた方が多いです。

 

 

 

なので、吃ったら失敗、全く吃らなかったら成功というどもるかどもらないかという2つの基準しか、成功体験の積み方を知らないという方は、

 

 

 

社交不安障害に関しての理解、その不安障害に効果的な心理トレーニングなど、言語的なアプローチだけではなく、発話の前の不安を減らすアプローチについて勉強してみることをおすすめします。

 

 

 

・そういった勉強の仕方が分からない!

・何から勉強したらいいのか分からない!

・ネットで不安症状へのアプローチ、改善法を調べてみたけど、イマイチ理解できない!

・不安を減らす具体的な方法が知りたい!

という方は、こういった吃音における不安へのアプローチについて学べる勉強会として、どもラボ勉強会というのもやっておりますので、

 

ご興味ある方は、こちらのURLから「その他」を選択頂き、「どもラボ勉強会に参加したいです」という内容でお気軽にお問い合わせ下さい。

 

https://domolens.jp/contact

 

 

※勉強会の資料に関しては臨床心理士や吃音の臨床経験のある言語聴覚士にも内容を確認してもらい、5冊の専門誌、10本の論文をベースに資料を作成しております。