【VR体験会の開催レポート】難発がメインの社会福祉士の方にご参加いただきました!
どうも、Markです。
7/11に1名限定でVR体験会を開催しました!
男性の吃音の方で、社会福祉士のお仕事をされていて、電話で話す場面で特に吃音で悩まれている方がご参加下さいました。
基本的に難発の症状がメインの方で、国立障害者リハビリテーションセンターに通院されており、現在は、認知行動療法ベースの治療をメインに受けているとのことです。
○VRを体験して頂いた感想
・面接
Normal
「自分が就活生の頃を思い出した。
VRとわかっていても緊張する。面接官が眉間にしわを寄せる時、緊張する」
・自己紹介
Hard
「自分が最後に自己紹介で、明るい雰囲気なので、最後自分が言ってしらけたらどうしようと不安になる。。。」
「みんなうまく話しつつも、笑いもとっているのですごいな」
「最後ですね、お願いしますと言われるのが構えてしまう」
こういうのがあれば、
トレーニングが家でもできそう。
「新生活とか入る人はやったほうがいい」
「当事者ならではの苦手ポイントをついている」
・プレゼン練習
Hard
「プレッシャー、みんな聞いていない、こんな中で話すのか。誰も自分の話を聞いていない、見ていない、スマホを見ている」
「目の前でパソコンを閉じられるとかもすごくしんどかった」
「当事者ならではの視点で、吃音者が本当に苦手なシチュエーションが分析されている」
・電話練習
「電話のVR。全てが嫌なシチュエーション」
「狙ったかのように、自分のところにしか電話がない」
「VRでも電話が鳴って取るまでの間に、ちゃんとどもらずに言えるかなとどうしても考えてしまう」
「それが映像でも感じた」
「その葛藤の部分が実際の場面と重なる」
「どもらないか、どもったら他の人、どう思うんだろう。横に人がいるとしんどい。変な汗をかく」
○自分が思うVRの価値、可能性について。
今日の体験会では、VRで実際の場面と同じ不安や緊張が生まれることや実際の不安を感じた際の吃音の症状なども出るということがジョージワシントン大学のShelley Brundage教授が行った海外の研究で言われておりましたが、
やはり、今回、実際に体験してもらい、VRと分かっていても実際と同じようなどもって変に思われたらどうしようという不安などが生まれ、汗をかいたといった声などからも
VRとわかっていても失敗できない、どもる不安を感じることが分かりました。
でも、そこまでリアルと近いけど、自分一人でできるので、どんなにどもっても、失敗してもいい。
どもる声やどもっている様子を誰にも見られずに、苦手な場面での発話に挑戦できるというのがVRの価値なのではと改めて思いました。
現在、VR体験会の他にも吃音の改善、悩みの軽減に役立つ勉強会を少人数で開催していますが、
やはり、心理療法などを実践する以前に
「苦手な場面での発話をどうしても回避してしまう」
「どもるとパニックや焦りがすごくて、そもそもそういうことをやる余裕がない」
そういう声を頂きました。
確かに、どもるとパニックに近い状態になりますし、焦って、さらにどもりが増して、しんどくなるというのは自分も経験があるので、痛いほど分かります。
そもそも、僕たちにとって対人場面や発話する場面の多くが失敗できない、本番なんですよね。
普通に話すことができている人間を演じているだけで、言い換えしたり、言葉が出る時に話したり、自分は苦手な対人場面で話す際は、綱渡りをしているかのような状況でした。
なので、吃音がある人の前ですら、こう思われたどうしようという不安は少なからずあるなと思っています。
だからこそ、苦手な場面で発話する、回避を減らすための最初の一歩としてVRという選択肢があると、もっと手軽に、苦手な場面に挑戦する練習ができるのではないかと思いました。
なので、これからより、VRの可能性を一人でも多くの人に知ってもらうために、VRを当事者団体とも連携して、VRの貸し出しを行える体制を作りたいと思っています。現在、2団体ほど、ご協力いただけそうです。
そのために必要な機材を集めるためにクラウドファンディングにもこれから挑戦します!!
誰もが自分の障害で本当にやりたいことや夢を諦めなくていい、そんな社会を実現するために、挑戦したい人、夢を諦めたくない人。
そんな人のための挑戦できる場所、新しい選択肢としてVRを広く多くの人が使えるような体制を作れるように、頑張っていきたいと思います!
今回のようなVR体験会も随時開催しておりますので、ご興味を持っていただいた方は以下のURLから、お気軽にお問い合わせください!
また、SNSに直接、DMを頂く形でも大丈夫です。
オンラインでまずは雰囲気だけでも体験してみたいという方は、オンラインでのVR体験会も開催しておりますので、そちらをご希望の方もお気軽にご連絡下さい!
これからは、今までVRを体験してくれた方の感想なども随時、ブログにアップしますので、よろしくお願いします!
【吃音症状の軽減が吃音改善に繋がった経験談】自分の吃音改善のプロセス
どうも。
Markです。
久々にブログを更新しました。
今回は、Twitterで自分が吃音を改善できたまでの感覚を教えてほしいと連絡をくれた方がいたので、自分がどのような過程で、少しずつ吃音を改善したと言えるレベルまで吃音の悩みが減っていったのかをご紹介したい思います。
個人的な感覚だと、心理的な課題感で吃音で困っている人や連発が基本で、難発はあっても長くて5秒ぐらいの人には向いているのかなと思ってます。
あくまで個人の感覚なので、参考になれば嬉しいです。
小中高
小中はいじめにあい、人の笑い声が馬鹿にしているような幻聴が聞こえたり、人の目を見るのが怖くて、涙が出るぐらい、社交不安のような症状が強かった。人と話す時もいじめられていたので、話すだけで馬鹿にされる、否定されるという感情が強くなり、言葉をほとんど発さなくなった。そのせいで、前を向いて歩くことができず、人の目や声が聞こえないように下を向いて歩いていた。
最初はどもったら馬鹿にされるとか、どもったら嫌だという感情が強かった。少しでも、どもったり、言葉が詰まると、顔が赤くなり、
動悸が早くなり、早く話そう、早く話そうと
どんどん焦ってしまう。だから、高校でも、お疲れとか、おはようとか詰まるから、言わなかったし、複数人で話す時も話のペースについていけないので、話すことから回避していた。
大学生
それでも、大学生になってからは自分を少しでも変えたい!と思い、人と話す場面を避けずにどもったり、言葉が詰まる場面に参加し続けた。
どもりに対する否定感が減ったのは、どもっても、言葉が詰まっても人に自分の想いや伝えたいことは伝わるという実感を営業の仕事で感じられたこと。
営業は学生団体で武道館でソーシャルビジネスコンテストを開催して、8000人集まるというものだった。そのビジコンのチケット営業で、言葉が詰まっても、話すのがゆっくりでも、どもっても、自分の思いは伝わるし、相手に理解してもらえるという経験を積んだ。
学生同士だったので、失敗してもそこまで怒られるとか、ダメージが少なかったから、場数をこなせたのかなと今では思う。
それからは自分のどもりを俯瞰してみられるようになった。どもったらダメだとどもりを否定していた時は、どもったらとにかく恥ずかしいし、周りにも迷惑かけているし、やばい!早く言わないと!という感情でパニックになっていた。
でも、どもっても、言葉が詰まっても、人に言葉は伝わるし、相手にそこまで気を使う必要もない、そう思えてからは、どもる自分を俯瞰的に見られるようになり、どういう時にどもるのかパターンがわかるようになった。
あと、人は他人のことなんて気にしていない、気にしているのは自分だみたいなことをアドラーの嫌われる勇気を読んだり、色々な本、特に心理学系の本を読んでいく中でもどもりや言葉の詰まりで、急いで話そうとか思わなくなり、焦りが無くなった。
卑屈なぐらいに謙虚だったからこそ、自分のペースで話す、相手がいくら待とうが関係ない、それを意識してから楽になった。
それからは色んなベンチャーでインターンをして、ライターや広報、マーケティングなど
話すことがあまり必要とされない仕事で経験を積み、結果を出していった。話すこと以外で結果を残し、自信がついてきたので、ずっと逃げていた接客に挑戦。
めちゃくちゃ忙しい接客のバイトで、どもることや言葉が詰まることを気にしていられない、とにかく数をこなすという場面で、苦手な言葉をどもりながらも、言葉がつまりながらも1日に何度も話し続けた。
6ヶ月ほど経ってから、レジに立った瞬間に一切思考をせずとも、流れるように言葉が出てきた。その時の成功体験から一気にどもりも言葉が詰まることも減った。この接客のバイトはカフェレストランで教育が行き届いていたため、一回も馬鹿にされることもなく、大丈夫だよと
ゆっくり話しても、詰まっても、受け入れてもらえる環境だったのも大きかった。
また、吃音者の多くはどもったり、詰まって、周りに迷惑が少しでもかかると、自分は邪魔だと思われている、迷惑をすごくかけていると自己肯定感が下がったしまうが、
このアルバイトは皿を少し運んだりしただけで、さすが!助かる、ありがとう!と少しの行動で感謝してもらえたり、皆が入れない時間にシフトを出すだけで本当にありがとう、君がいて良かった!助かったよ!と感謝をしてもらえたので、役に立っているという感覚を感じられたのも大きかった。
まとめ
まとめると、自分の場合は吃音を否定してしまう心理的な課題感が減ったことで、どもる場面、言葉が詰まる場面でパニックにならず、客観的に自分のどもりを捉えられるようになった。
それからはめちゃくちゃ謙虚で、卑屈なぐらいだったので、自分のペースで、相手を待たせてもいい、少し自己中なぐらいな考え方ができたことで、早く話そう、早く伝えようと思うことが無くなった。詰まっても、どもっても、
焦ることが無くなり、自分のペースで話すようになった。
アドラー心理学の本の中で、誰も他人に興味がない。気にしているのは自分だけみたいな文章で、それを経験から実感できたことも大きかった。
そこからどもることではなく、別のことに意識を向けざるを得ない環境に身を置くことで、どもりと言葉が詰まるのが減ったという接客でこ成功体験から、その後も吃音が改善した。
今も少しどもったり、詰まることはありますが、楽にどもれるようになり、吃音では何も悩んでいないです。
一回もどもったらダメだ、一回も詰まったらダメだ。その考えを捨てることができると気持ちは楽になるんじゃないかなと思いました。
治療ではなく、軽減を目指す、その結果、改善していくこともあると思うので、何か参考になれざば嬉しいです。
最後に今回の経験での学びをまとめてみました。
【自分の経験から大事だなと思うこと】
◽︎どもることを避けない。場数をこなすことで
慣れてくる。
◽︎人に待ってもらってでも、自分のペースで話すことを貫く。吃音者は良い人が多い分、謙虚な人が多いので、少し自己中な方がちょうどいい。(これは自分的にはすごく大事だと思う)
◽︎言葉が詰まりそうだなと思ったら、無理に話そうとしない。(難発で無理に話すとすごく疲れますし、個人の経験では難発が強い時は話すのをやめていました。自分が続けられる、できることをやればいいと思います)
◽︎どもったこと、言葉が詰まったことを意識しない。それよりも、自分の伝えたいこと、言いたいことを相手に伝えられたかを大事にする。
◽︎心理系の本を読むだけではなく、学んだことを苦手な場面やどもる場面で実行する。
マインドを変えるだけでは意味がないけど、考え方をインプットし、それを実践することで、本当の理解になる。人に言われる言葉より、自分の経験から実感することが一番大事。オススメは「嫌われる勇気」
◽︎吃音者は普通の人のように自由に話せない
。だからこそ、話すこと以外で結果を残す。
自分にできること、自分の可能性を決めつけない、色んなことに挑戦する中で、結果を残せれば自信もつく。その自信がさらに前に進む原動力となる。
あと、自分はどーもわーくやVRの活動で50人以上の吃音者の方と向き合ってきたり、関東の吃音のコミュニティには色々参加してきたので、悩み相談でも吃音に関して聞きたいことでも何かあればお気軽にご連絡ください!
自分自身、うぃーすたとか言友会に参加したかったけど、参加していいのか分からず、ハードルが高いなと感じていたので、そういった方のお手伝いもできればと思っております。
また、今回は個人の体験談なので、これで全ての人が改善するかは分からないので、そんな人もいるんだなと参考程度に考えてもらえればと思います。
今後はより再現性のあるエビデンスベースな吃音への心理的なアプローチや社交不安障害を改善する研究なども勉強はしていますので、そういったお話や内容。または、海外の最先端の研究内容もこのブログでご紹介していきたいと思います。
ご質問やご相談などあればこちらからどうぞ!
@MarkRifu
吃音VRを開発した理由
どうも!
DomoLensの梅津です。
「なんで吃音にVR?」
「ただ、VRを掛け合わせれば目立つから、
吃音VRって言いたいだけなんじゃないの?」
「VRってゲームじゃないの?」
そう思う人は多いかもしれません。なので、今回はなぜ自分が吃音VRを開発したのか、その理由と背景についてお伝えできればと思います。
1.学校でのいじめ
2.人生が変わった出会い
3.大学時代での吃音の苦しみ
4.第2の人生の転換期
1.学校でのいじめ
まずは、自分の背景から説明させてください。
私自身、小さい頃から吃音がありました。
それでも、小学4年生までは、活発な少年で、森を元気に走り回り、いつも笑顔でクラスの人気者でした。
しかし、小学5年の頃にいじめにあい、無表情で、一言も喋らない人間になりました。一言話すだけで、心無い言葉を言われ、存在を否定され、心臓にぐさっとナイフを刺されたような気持ちで、言葉を話すのが怖くなりました。
それからは、女性によく心無い言葉を言われたことで、女性恐怖症になり、自分の存在意義がわからなくなりました。
誰にも認められない、誰にも必要とされない、そんな中で、人の笑い声がいつも自分を否定しているように聞こえ、人の目が自分の存在を否定しているように見えて、前を見て歩くことができず、いつも下を見て、人の声や目を見ないように生きていました。
人の目や笑い声を聞くだけで、涙が出る、それぐらい精神的に疲弊していました。
誰にも理解されず、誰にも必要とされず、自分の存在を毎日のように否定され、生きるのがつらくて、車に轢かれて、命を断とうとしたことさえあります。
そのいじめは中学まで続きました。そんな中、
ある転機が訪れました。
2.人生が変わったきっかけ
それはテニスです。テニスに出会ったことで
私の人生が変わりました。
「死にたい」「面倒くさい」
が口癖だった人間が
「頑張りたい!」
「もっと挑戦したい!」
そんな全くの別人になれたのです。
それからは、勉強もスポーツも頑張り、自己肯定感と挑戦する意欲を身につけることができました!
この経験から、人はたった一つのきっかけで人生を変えられる。
その想いから、誰もが成功体験を積むことができ、人生を変える一歩を踏み出せるような支援がしたい。
人の可能性を創りたい、その中でも自分と同じような苦しみを抱えている吃音者の可能性を創れるようなことがしたい、そう思うようになりました。
3.大学時代での吃音の苦しみ
それから、その挑戦意欲とモチベーション、行動力で、大学以外にも学生団体やIT企業でのインターンなど様々な活動に挑戦しました。
それでも、吃音は治らず、言葉を話す仕事では失敗が多く、インターンでもライターなど話さない仕事をメインにやっていました。普通の飲食のアルバイトに挑戦しましたが、面接で落とされ、受かった先では、吃音が理解されず、かなりしんどい経験をしました。
その中でも特にしんどかったのが、焼肉屋でのアルバイトです。すごく恰幅が良く、図体のでかい、40歳ぐらいの方が上司だったのですが、
どもって話をしただけで、ふざけて話していると思われ、
「馬鹿にしてるのか!」
と怒鳴られたんです。
あまりにも不条理な理由で怒られ、怒りと悲しみがこみ上げましたが、何も言えない情けなさや理解してもらえない虚しさを感じ、精神的にかなりダメージを受けました。
その後、病院にも通いましたが、自分は緊張や不安を感じ、どもったらヤバイ!という対人場面で吃音が出たので、病院に通っても、吃音が出ず、あまり効果を感じられませんでした。
病院に来たら音読をさせられ、軟起声の練習など、音読では全くどもらず、あまり効果を感じませんでした。勉強した今だと、これは心理的な側面に問題があり、連発がメインの人ではなく、難発が強く、20秒とか30秒とかどんな場面でも声が止まって出てこない人向けのアプローチだったと思います。つまり、自分の吃音の症状に関してはあまり効果的ではないアプローチでした。
4.第2の人生の転換期
そんな中、様々な経験を重ねる中で、いよいよ避け続けた接客に挑戦しようと大学4年の5月に
カフェレストランに挑戦しました。
このレストランは、教育がしっかりしていて、
どんなにどもっても、笑顔で明るく
「大丈夫だよ」と言ってくれる人が多く、
自分はここにいても邪魔なんじゃないか、そう思うことは吃音者では多いんじゃないかなと思いますが、少し、皿を運んだだけで、笑顔で
「ありがとう!」と感謝を口にする教育があり、
シフトに多く入るだけで、「○○君がいたおかげで本当に助かったよ!いつもありがとう!」と自分の存在意義や、役に立っている実感を感じられたのです。
そんな、自分の吃音が出やすい注文をとる場面で、失敗が許され、自分のペースで何度でも練習できる、そんな経験から
最初は百円を言うだけでも、「ひゃ、ひゃ」とどもっていたり、「あ、あ、あ」とありがとうございます、いらっしゃいませが言えなかったのですが、
吃音を改善することができ、普通に話すことができるようになりました。
そこで、自分の経験を基に吃音者の課題解決がしたい、そこで体験に価値があるVRというものがあることを知り、吃音にも使えるのではないかと閃きました!
さらに、色んな人に想いを伝えたら、吃音の研究者の知り合いから、吃音の改善にVRが使われている論文に出会いました。
そこから、ネットで調べたら、吃音だけではなく、脳に問題がある鬱や自閉症、統合失調症など、様々な精神疾患や発達障害の改善に海外の研究では使われていることを知りました。そこに吃音の文字もあり、雷に打たれたような衝撃を受けました。
原因不明で、確固たる治療法のない吃音は脳に問題があることだけは分かっています。これだけ脳に問題がある障害の改善に使われているなら、VRが吃音の本質的な課題解決になるんじゃないか、そう確信し、2年前にVRに人生をかけることを決意しました。
だからこそ、このVRを同じ苦しみを持つ人に届けて、その人が吃音で自分の夢ややりたいことを諦めてしまうのではなく、吃音があっても、
挑戦できる!頑張れる!
そう思えるような自信や自己効力感を身につけられることで、最初の一歩を踏み出し、自分の中で障害があったことで、こんなことができた!こんなことに挑戦して、こんな仕事に出会えた!
そういった過程で、障害をマイナスなものではなく、少しでもプラスのものと自分の中で捉えられるようになったらいいなと思います。
そして、その仕事やその人がやったことが社会に還元され、社会にとっても価値となるような、「個人にとっても、社会にとっても障害が価値になる」そんな社会を、未来を実現するために、このVRの開発と研究をしています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。吃音の痛みや苦しみを知り、人の痛みを理解できる人間になり、結果的に吃音を改善と言える状態にまでできたからこそ、
吃音者の課題を解決する、これは人生をかけてやり遂げたいですし、自分の使命だと思っています。
今、吃音で苦しんでいる人、自分の存在意義を見失いかけていて、誰にも理解されず、孤独で苦しんでいる人、努力が認められず、悔しさを感じている人、人の弱さに誰よりも徹底的に向き合い、弱さを抱えた全ての人が自分の可能性を信じられる、そんな社会を創ります。
吃音VR事業の近況報告
【吃音VR事業の近況報告】
このブログでは、海外の事例や研究ばかり載せていて、実際、この吃音VRは今どんな状況なのかということを全然、投稿できていないことに気づきました…
なので、これから現状の吃音VR事業の進捗に関しても、このブログで随時、ご報告させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします!
11月に医療機器のシンポジウム(https://www.link-j.org/report/post-1301.html)に登壇させていただき、ピッチをしたのですが残念ながら、優勝はできませんでした…
ですが、堂々と300人の前でピッチができたので、自分としては満足しています。
あとは、自分がVRの講座を受け持っているカラフル神保町(https://snabi.jp/facility/4895)という就労移行支援事業所でも進捗がありました。
そこに、通所している吃音者2名に対して2ヶ月間VRを使ってもらい、吃音の改善が見られるのかという実証研究を行い、限定的にVRの効果検証ができました。しかし、まだ主観的な評価がメインなので、これからより人数を増やしたり、質問票を使って、数値での客観的な効果検証もしていく予定です。
また、吃音VR体験会も吃音の自助団体である東京言友会で何回か開催しました。今後も定期的にVR体験会はやっていきたいです。
今後は、1/19に開催する予定ですので、概要が決まりましたら、こちらのブログでも告知します。
現状の吃音VR事業の状況としては、吃音者60名に対して苦手なシーンや吃音の困りごとに関するアンケートを行い、より吃音者に役立つVRコンテンツの内容であったり、機能などを模索しております。
そのアンケートは終わったので、次はアンケートに答えていただいた方に直接お会いして、
本当は何が必要なのか(MVP)という質的検証をしていきたいと考えています。
それからインタビュー内容を整理して、商品イメージに落とし込み、実際のプロダクトイメージを作り込むというとこまで、今のOpen Network Lab BioHealth(https://onlab.bio/onlab-bio-2018-採択チームのご紹介/)というバイオとヘルスケアに特化したアクセラレータプログラムでやっていく予定です。1/16にDEMODAYがあるので、お時間がある方はご参加下さい。
今後も吃音VRの実現に向けて頑張ります!