「障害が価値に変わる社会」を創りたい吃音VR起業家の活動日記

日本に120万人、世界に7600万人いる原因不明の言語障害である吃音症を改善する世界初のVRプロダクトの開発と研究をしているMarkです。このブログでは、VRの進捗報告と、当事者の経験と研究から吃音の改善、悩みの軽減のヒントになるような情報を発信していきます。VRの研究開発を3年ほど行う中で吃音や心理学、VRの様々な研究論文や学術誌を読み漁り、吃音の支援団体でも活動を行い、実際に100名以上の吃音者とお会いしてきたので、その経験と研究ベースの情報を元に吃音の改善、悩みの軽減に役立つ情報を発信していきます。

自閉症をVRで改善、イギリスの大学の研究

ニューカッスル大学でのVRによる自閉症患者の恐怖や不安の改善】

 

ニューカッスル大学の「ブルールーム」研究です。仮想世界を壁に投影する方法により、あること、あるものに恐怖を感じる発達障害の子のために予め作った仮想世界でによる行動療法を行いました。9人の子供が被験者となり、8人がその恐怖や不安に立ち向かえるようになり、4人の子どもは1年後、恐怖症を完全に克服して、顕著な改善を示しています。


https://www.turtlewiz.jp/archives/8548/amp

 

 

【考察】

自閉症発達障害の一つで、吃音も政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/featured/201104/contents/rikai.html)

で、発達障害に含まれています。

 

今年の夏に広島で開催された吃音の世界大会でも、吃音と自閉症を併発した人へのアプローチという演題があったりします。なので、吃音は原因不明で、まだよく分からないことが多い、だからこそ、様々なアプローチが必要で、この発達障害である自閉症の恐怖や不安をVRで改善できたという事例は、吃音の課題解決の一つを考えるの役立つのではないか、そう考えています。

 

実際、就労移行支援事業所に通う吃音と自閉症スペクトラムを併発している方に対してもVRを使った実証実験を行いましたが、不安や恐怖は軽減されました。それから、就職も決まりました。なので、吃音に併発する別の障害にVRがアプローチできるだけで、吃音者の課題解決の一つになるのではないかと私は思います。

 

このイギリスの大学の研究の意義としては、

脳に問題があるが、よく分からないと言われている発達障害の困りごとの解決策の一つとしてVRが有効なのではないかという可能性が見えたことです。

 

精神疾患発達障害は、薬を飲まなくても良くなるはずだった人まで、薬を飲み、副作用に悩む人がいます。VRが薬に代わる有効性を証明できれば、そういった人は救われるのではないか、そんな未来を実現するために、今後も頑張りたいと思います。